イアン・ワトスン『存在の書』(細美遙子訳、東京創元社)

 ということで、『川の書』『星の書』と続いた黒き流れ三部作を読了。「星の書」を読み終わった時に、「存在の書」ではもっととんでもないことになると言われていたのだけれど、ほんま大変なことに。「すっきりと終わっている」と解説には書いてあって、確かにそうなんだけど、ほんとにそんな素直な解釈で良いんだろうかと考え始めると答えが出ない。ある意味肩透かしを食らわされた気分でもあるし、なんとも言いがたい気分。面白くないことは全然無くて、むしろすごい楽しいんだけど、そこがまたなんとも言いがたい話だと思う。